【報告】2021年8月18日 世にも奇妙な税金・インボイス学習会@支部事務所3F

夏の夜、世にも奇妙なインボイス制度の学習会を開催しました。

冒頭、岡澤税理士が掴みに選んだのは「シルバー人材センターの怪談」。

いつも街を綺麗にしたりしてくれているシルバー人材の方々。

彼ら(会員)は、公益社団法人シルバー人材センターから個人で仕事を請け負っている事業主です。

人材センターから受け取る配分金は、年間100万円前後。

「お給料」じゃなく「配分金」なので、内税として約10万円の消費税が込みになっています。

元請の公益社団法人シルバー人材センターは消費税の申告時に、総売り上げにかかる消費税分から、会員達に支払った配分金にかかる消費税分を経費として差し引いて納税します。

しかし。

インボイス制度が導入されると、配分金にかかる消費税が経費として認められなくなるのです。

ネットに公開されていますが、人材センターの1年間の配分金額は自治体によってまちまち(1~10億円)で、ここ渋谷区では3~4億円規模のよう。

単純計算で、経費として認められていた配分金の1割にあたる消費税3~4千万円を、今後は新たに納税しなくてはいけなくなります。

理由は、年収100万円の会員達が消費税課税事業者じゃないから。

 

シルバーセンター「利益度外視、お年寄りの活躍のための人材センターが成り立たなくなる。会員さん、課税事業者になって下さい」

会員「年収100万円なのに?課税事業者って売り上げ1000万円からですよね?しかも毎年消費税の申告をして10万円納税するの?無理ですよ」

シルバーセンター「じゃあ配分金の内税分を差し引きます」

会員「それは違法な値引きでは…」

 

ぐちゃぐちゃです。

免税の協力会社とのやり取りや、沢山の一人親方を抱えた工務店やハウスメーカーなど、建築業界もえげつない事になります。

接待交際費の消費税分だって、インボイスの領収書じゃないと経費として落とせない。

 

日本の中小企業の75%以上、4社中3社が免税事業者です。

「課税事業者と免税事業者が出会えば必ず問題が起こる」と講師の岡澤税理士が断言するインボイス制度。

国が憲法の理念を捨てて作った代物です。

税金も労働も暮らしも、憲法に照らしてどうなのか、が基本。

まだまだ廃止できる段階なので、これは絶対廃止でいきましょう。

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