【社会保障担当書記 小松寛之】
5 月27日に支部3階にて「コロナ禍における社会保障の課題とこれから」をテーマに学習会を開催しました。当日は会場に25人、W EB 参加では17人と合計41人が参加しました。講師として都留文科大学名誉教授の後藤道夫氏を招き、約2時間の講演をしていただきました。
講演では、コロナ禍での貧困の拡大と生活困難の増大をデータで示し、長年の新自由主義政策の影響による雇用状況の悪化、短時間労働の激増による貧困の拡大、学生や高齢者も働かざるを得ない実態等、様々な視点からの分析を解説。貧困を克服する課題としては賃金の底上げが必要であり、生活保護基準の1・5倍程度までに引き上げることの緊急性・重要性を指摘しました。
また、社会保障の課題としては、現行の制度内容について言及。生活支援・援助策はあるが、生活の保障制度としては生活保護制度しかなく、かつ生活保護利用率も先進国と比較すると極めて低い状況です。
個人責任を前提とした個人支援として機能している社会保障制度を、医療・介護・失業・教育・住宅等の給付を分けて、それぞれが困窮している生活課題について応じていくといった社会保障制度の再構築の必要性を説きました。
参加者からはベーシックインカムや生活保護を受ける際の心理的なハードルについて質問が飛び交い、有意義な学習会となりました。今後も自分たちの生活を守る為の学習ができるよう計画をしていきますので是非ご参加ください。